アクセス解析の社内報告を無駄にしない!4つのポイント
Webサイトの運営を担当している方のほとんどが、定期的にアクセス解析結果を社内報告していると思います。
社内報告をしていると「アクセス解析について報告しても、イマイチ社内に効果が伝わっていない気がする」「定期的にアクセス解析結果を社内報告しているものの、だんだん報告するネタがなくなってきた…」というようなお悩みも多いようです(筆者も以前自社サイト運営を担当していたのですが、やはり同じような悩みを持っていました)。
とはいえ社内報告でしっかりと成果をアピールしていかないと、担当者の評価にも影響しますよね。それに成果が社内に伝わらないと、次年度のWebサイト運営予算がカットされる…なんてことにもなりかねません。そこでアクセス解析を社内のメンバーへ報告するとき、チェックしておきたい4つのポイントをお伝えします!
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Webサイト自体の目的とアクセス解析の目的を社内で共有しよう
コンテンツマーケティング系のサイトで意外と多いのが、社内報告してから「結局このサイトは何のために運営しているの?」と聞かれてしまうケース。コンテンツマーケティング系サイトはECと違って売上のような成果が見えにくいですよね。そのためWebサイト運営の目的が、報告する側にうまく伝わっていないこともあります。
認識のズレがないように、社内報告する際にはWebサイトの目的と、「何のためにアクセス解析をするのか?」という目的を共有しておきましょう。具体的には、社内報告レポートの1枚目に、目的などについて簡単に載せておくという方法がやりやすいかなと思います。方向性を最初に共有しておけば、その後の報告もスムーズになるはずです。
アクセス解析の社内報告レポートはシンプル・コンパクトにまとめよう
アクセス解析の社内報告レポートにいろんなデータを盛り込んだら、結局30枚以上のアクセス解析レポートになってしまった…というのも、わりとよくあるケース。できる限り多くの成果を社内に報告したいという気持ちはわかりますが、ボリュームがありすぎると当然ながらうまく相手に伝わりません!
社内報告ですから、相手はアクセス解析に関する専門知識を持っていないことがほとんど。ですからできるだけ項目を絞り込んで、シンプル・コンパクトな社内報告レポートにしたほうが伝わりやすいはず。多くても10ページを目安にまとめたいところです。
またアクセス解析に関する専門的なワードには、注釈をつけるなど工夫しましょう。特に直帰率や離脱率といったワードは、アクセス解析に詳しくない方にはなじみが薄いもの。言葉の定義などレポートに載せておくと伝わりやすいと思います。
なお社内報告をする相手にもよりますが、細かいグラフや表ばかり載せてしまうと報告を受ける側が理解しづらくなる可能性もあります。こんなときは全体的なサマリー(要約)を1~2ページにまとめるという方法がおすすめです。レポートをもとに説明するときも、まずはサマリーをベースに説明を進めて、具体的な数字については別紙の表で説明すればOKというわけです。
社内報告レポートの構成はどうすればいい?
サイトの目的によって社内報告レポートの構成は異なりますが、事例として見込み客を獲得するためのBtoBオウンドメディアのケースを紹介しましょう。
このサイトでは下記のような構成で社内報告レポートをまとめていました。
- アクセス・コンバージョンなど全体的な現状の報告
- 集客効果の報告(SEO・広告)
- 獲得したコンバージョン(見込み客)の分析
- 今後の改善点や予定している施策
まずは全体的なアクセス数やコンバージョン数などの状況を報告。ただし現状だけ報告してもピンとこないので、過去の数字と比較して、大きな動きがあったかについて報告します。
このオウンドメディアでは、新規見込み客の開拓をするためにSEOやWeb広告で集客を行っています。そのため集客効果を詳しく効果測定して報告します。ここでは単純に集客できたかだけではなく、「どんな検索キーワード、どんなコンテンツが集客につながっているか、といったところまで報告しています。
また会社としては、SEOや広告などにかかったコストに見合う集客やコンバージョンにつながっているかが気になるところ。そこで「費用対効果」についてもまとめています。
さらにどんな見込み客を獲得できたか、問合せユーザーの情報を集計して報告を行っています。こうした情報を載せることで、営業などWebサイト担当者以外の部署の人にも関心を持ってもらいやすくなります。
社内報告レポートの作成も効率化を図るには?
アクセス解析の社内報告レポートをまとめるのに手間と時間がかかりすぎてしまう…という方も多いのではないでしょうか?確かにGoogleアナリティクスなどのツールから出力されるデータだけだと、社内報告するのは難しいですよね。わかりやすさや見やすさを考えて加工している方がほとんどだと思います。
こうした社内報告レポートの作成にかかる手間を減らすためにも、できるだけ自動化するなど業務の効率化も検討しましょう。
アクセス解析レポートの自動化については、以下の記事で詳しく解説しています!
難易度別!Googleアナリティクスのレポート作成を無料で自動化する3つの方法
社内報告ではわかりやすい指標でまとめよう
アクセス解析の社内報告レポートでうまく成果を伝えるとき、特に重要なのが「どんな指標を使うか?」という点ではないでしょうか。例えばSEOの効果を伝える時。検索結果の順位はすごく大切な指標ですが、それだけだとSEOの知識がない社内メンバーにとっては成果がピンとこないかもしれません。
例えば「10万ページの中で1位になった」「競合他社より上位になった」という表現にするなど、比較できるものを加えてみるとわかりやすくなります。他にも「SEOの効果によりアクセス数が〇倍にアップした」という言い方もアリだと思います。倍率は効果が出ていることが見えやすいので、積極的に使っていきましょう。
またコンバージョン数を指標にするとき、BtoBサイトでは月間コンバージョンが数件しかないので社内報告しづらい…なんてこともわりとありますね。こんなときは先ほどの事例にもあったように、コンバージョンしたユーザーの属性(企業規模や役職)も合わせて報告する方法が有効です。
また資料請求などのコンバージョン数が少ない場合、「メールニュース購読」などもう少しハードルの低いコンバージョンを設けるという方法も考えたいところです。特にBtoBは全体的に数字が少なくなりがちなので、指標を何にするかによって印象は大きく変わります!もちろんウソはダメですが、できるだけ効果が出ていることをアピールできるような指標を検討してみてください。
また「アクセス解析結果は従来とあまり変わらないけれど、運営コストをおさえた」なんていうのも成果としてアピールできると思いますよ。費用対効果として数字を載せていきましょう。例えばWeb広告のコストをSEOにスライドした結果、コンバージョン1件当たりのコストが〇〇円下がったなんていうのも、ぜひ社内に報告しましょう!
アクセス解析を社内報告する頻度・タイミングを再検討しよう
毎月アクセス解析を行って社内報告しているけど、結局大きな変化がない…というのもありがちです。そもそも毎月社内報告する必要があるのか、あらためて検討すべきでしょう。状況に大きな変化がないWebサイトの場合は、社内報告としてまとめるのは3か月おきにする、というのが現実的かもしれません。
現状報告だけだと、報告を受ける側としては「結局何が言いたいんだろう?」と感じてしまうのではないでしょうか。現状報告だけでOKという会社もあるかもしれませんが、できれば今後改善すべきところ、今後取り組むべきことなども社内報告したいですよね。
ただ、アクセス解析を社内報告する度に新しい改善点をまとめるのも、それはそれで大変。改善点がわからないときの対策については、以下の記事をチェックしてみてください!