カスタマージャーニーマップとは?特徴やメリット、事例の紹介

カスタマージャーニーマップとは?特徴やメリット、事例の紹介

本記事では、カスタマージャーニーマップの基本についてまとめています。カスタマージャーニーマップを知らない方にもご理解いただけるよう、その特徴やメリットについて事例を交えながら解説しています。

カスタマージャーニーマップとは?

はじめに、カスタマージャーニーマップとはどういったものなのか、その基本から解説していきましょう。

カスタマージャーニーマップとは、顧客が購買にいたるまでの流れを旅(ジャーニー)にたとえて図にしたものです。マーケティングで使われる手法の一つで、いわゆるフレームワークにあたります。

百聞は一見にしかず、ということで例を一つご紹介しましょう。下の例は、鉄道旅行をするためにチケット購入するまでのカスタマージャーニーマップです。

鉄道旅行をするためにチケット購入するまでのカスタマージャーニーマップ

引用元: http://adaptivepath.org/ideas/the-anatomy-of-an-experience-map/

上の例からわかるように、カスタマージャーニーマップは単に顧客の行動を書いただけのものではありません。各フェーズでのチャネルやタッチポイント、問題点なども盛り込みます。加えて、顧客の感情をグラフで表現しているところも特徴的ですね。

カスタマージャーニーマップのメリット

カスタマージャーニーマップがどういったものなのかわかったところで、導入するメリットについてまとめておきましょう。

ユーザーの行動や感情の変化が見える化できる

カスタマージャーニーマップでは、顧客の行動や感情の変化が、目に見えるかたちでわかります。サービスの問題点もハッキリとするため、実施すべき施策や改善点も明らかにすることができます。

サービスとユーザーの接点は、現代では多岐に渡っています。スマホをはじめ、ネットを使うデバイスや利用シーンもさまざま。FacebookやTwitterなどのSNSも一般的になりましたし、そこにオフラインの接点も組み合わさってくるのです。

カスタマージャーニーマップを使うことで、そういった複雑なユーザーの動きをシンプルかつ一貫したフローにまとめることができます。

より良いユーザー体験(UX)の向上につながる

カスタマージャーニーマップでは、その時々での顧客の意識や感情を知ることができます。ポジティブな感情もあれば、その逆でネガティブなものも見つかるでしょう。これはとても重要なことです。

カスタマージャーニーマップで明らかになった問題点を改善することで、ユーザー体験(UX)を向上することができます。より良いサービスを作る時にも、カスタマージャーニーマップは役に立ってくれるのです。

MAでのシナリオ設計に活用できる

マーケティングオートメーション(MA)の成否を握っていることの一つに、シナリオ設計があります。カスタマージャーニーマップは、このシナリオ設計にも重要です。

カスタマージャーニーマップによって、顧客が購買にいたるまでの一連の流れがわかると言いました。これはつまり、顧客にコミュニケーションを取るべきタイミングやチャネルがわかるということ。MAのシナリオ設計に役立つと言ったのは、そういったことなのです。

※なおマーケティングオートメーションについては、「マーケティング オートメーションとは」で詳しく解説しています。

カスタマージャーニーマップの3つの事例

それではカスタマージャーニーマップの事例について見ていきましょう。ここでは国内外から、3つの事例をご紹介します。

事例1:鉄道旅行ののちサービスを評価するまでの流れ

旅行を計画しているユーザーが、鉄道を使って旅行をしたのちサービスを評価するまでの流れ

引用元: http://adaptivepath.org/ideas/the-anatomy-of-an-experience-map/

先ほどもご紹介した海外の事例です。旅行を計画しているユーザーが、鉄道を使って旅行をしたのちサービスを評価するまでの流れを示しています。

行動(DOING)欄には、シンプルにユーザーの行動がまとまっています。注目して欲しいのは、さらに下の部分。考えたこと(THINKING)感じたこと(FEELING)体験(EXPERIENCE)が細かく記載してあります。

事例2:健康保険を契約するまでの流れ

歳前後の若いファミリーが、健康保険を契約するまでのジャーニーがまとまっているマップです。

引用元: http://www.heartofthecustomer.com/customer-experience-journey-map-the-top-10-requirements/

こちらも海外の事例です。30歳前後の若いファミリーが、健康保険を契約するまでのジャーニーがまとまっているマップです。

上の例とは違い、アイコンなどのイラストは表示されていません。一方で、掲載されている情報は非常に細かいです。各フェーズでの目標(Goal)も表示してあります。左上には、対象とするペルソナについての情報も写真とともに記載してありますね。

事例3:はじめてAirbnbを使って宿泊先を決める時の流れ

国内の事例です。友人と2人で海外旅行に行く計画をしているユーザーが、はじめてAirbnbを使って宿泊先を決める時の一連の流れがわかります。

引用元: http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/11/14/16305

国内の事例です。友人と2人で海外旅行に行く計画をしているユーザーが、はじめてAirbnbを使って宿泊先を決める時の一連の流れがわかります。

タッチポイントと行動のところに、大きくアイコンが配置してありますね。一目で内容がわかりますし、非常にシンプルにまとまっています。課題も見つけやすいですし、チーム内で共通認識を持つことにも役立ちます。

まとめ

カスタマージャーニーマップの基礎知識についてご紹介しました。カスタマージャーニーマップは作って終わりではなく、作成したあとが大事。具体的なアクションに落とし込み、マーケティングを最適化していきましょう。