ストーリー性が命!効果の高いランディングページを作るコツ
検索結果やリスティング広告など、外部から自社ホームページにランディング(着陸)するときに見せるランディングページ。通常のホームページのコンテンツとは別にあえてデザインや内容を変えて、制作したことがある方も多いのではないでしょうか?
なんとなく一般的なランディングページを参考に制作してみたものの、イマイチ効果がはっきりしない…ということがあれば、もったいない話です。ユーザーがスムーズに読み進めることができ、かつ行動に移すためのストーリー性が不足しているかもしれません。
とはいえ、どうやってストーリー性を持たせるかは悩むところ。そこで、ランディングページには不可欠なストーリー性を組み立てる方法をご紹介します。(今回は、セールスレターを書く際の有名な手法「QUEST FORMULA」に沿って解説します!)
Contents
ランディングページを持たせる目的とは?
ご存知の方も多いと思いますが、広告から自社ホームページに呼び込んだユーザーを、離脱させずに購入や資料請求などのアクション(サブミット)まで誘導することがランディングページの大きな目的。
検索や広告をクリックしてランディングページを訪れたユーザーは、ある程度その商品・サービスに関心が高いユーザーです。そのため他の情報やリンクはなるべく省き、目的を絞った内容の単独ページとして制作するケースが多いです。スクロールが長くなっても1ページの中に必要な情報を盛り込むのが一般的ですね。
ただ、ランディングページに商品やサービスの説明をたくさん並べただけでは、情報が多すぎてわかりづらくなってしまいますし、最後まで読まれにくいでしょう。そこで、ランディングページを制作する上でのポイントとなるのが、ストーリー性です。
広告をクリックしてランディングページを訪れた時点では、ユーザーはまだちょっとサブミットを迷っていることも多いはずです。他のサービスと比較したいと思うかもしれませんし、急ぎではないからまたの機会でいいかな、と思うかもしれません。
そんなときにストーリー性がしっかりある説明により、機能やメリットについてユーザー自身が納得できればサブミットまで誘導できる率はアップするはずです。また、ストーリー性を考えると、ページに載せるべき情報を絞り込めます。
ストーリー性を持たせるために、まずはニーズと強みを整理
とはいえ、ランディングページを制作する上でストーリー性を持たせるにはどうしたらよでしょうか?「ページのレイアウトから考え始める」という方もいますが、企業のホームページ担当者であれば、まず商品・サービスに対するユーザーのニーズと自社サービスの強みを整理して要素を洗い出しましょう。
それらをベースにストーリー性を持たせる流れが、進めやすいと思います。ここでは例として、メルマガ配信サービスのランディングページを制作する想定で考えてみます。
ユーザーのニーズとしては、配信ツールを選ぶ際に気になることとして、以下のような項目が考えられます。
- どんな機能があるか知りたい
マルチパート配信機能、集計・解析機能、配信予約機能、顧客リストのインポート機能など - 料金体系を知りたい
- 申し込み方法を知りたい
- 信頼性を知りたい(導入実績数)
- 個人情報を扱うので、安全性を知りたい
- 操作性を知りたい(無料試用期間の有無)
- サポート体制を知りたい
あわせて、自社サービスが強みとして持っている点も洗い出しておきましょう。機能や料金での優位性だけでなく、例えば特定の業界での導入実績が多いというのも強みになります。
セールスレターの書き方を利用して、ランディングページを考える
ストーリー性を持たせるにはいろいろな方法がありますが、わかりやすいフレームワークの一つに、読み手の心理に沿ったセールスレターを書くための「QUEST FORMULA」があります。
「QUEST FORMULA」はアメリカのコピーライターであるマイケル・フォーティン氏が提唱したもので、以下の5段階に沿って文章を書くスタイルです。それぞれのステップの頭文字をとって「QUEST」と名付けられています。
- Qualify(顧客を絞りこむ)
- Understand(理解・共感する)
- Educate(啓蒙する・説明する)
- Stimulate(刺激する)
- Transition(行動に移す)
QUEST FORMULAに沿って考える
この「QUEST FORMULA」に沿って、今回はランディングページのストーリー性の組み立て方を考えてみます。
1.Qualify(顧客を絞りこむ)
ランディングページの場合、最初にユーザーの関心を引き付けることが重要です。「あなたの求めている商品・サービスです!」ということを知ってもらうために、ターゲットを明確にするような内容を載せます。
例えばメルマガ配信ツールのランディングページであれば、
煩雑な配信作業に悩むメルマガ配信担当者の方向け
→「スリーステップで配信するだけ!マニュアル不要のメルマガ配信ツール」
コスト削減を目指すメルマガ配信担当者向け
→「月額500円から!低価格でスタートできるメルマガ配信ツール」
といったコピーを考えてみます。(※あくまで例です)
2.Understand(理解・共感する)
ユーザーの課題に対して理解・共感していることを伝えるステップです。ここでユーザーの気持ちをつかみましょう。「こんな課題はありませんか?」というタイトルでチェックリスト形式にまとめたり、アンケート結果として「メルマガ配信ツールの悩みTOP10」として載せたりするなど、共感を得やすい見せ方を検討してみましょう。
3.Educate(啓蒙する・説明する)
次は「こんな機能や料金体系・安全性であれば課題は解決できますよ」という流れで詳しいサービス内容を説明します。単なる機能紹介よりもユーザー目線での理解・共感をもとにしたほうが伝わりやすいですよね。
ほかにも「こんな理由で利用者に選ばれました」として機能説明につなげるケースもあります。なお、あらかじめ整理したユーザーのニーズとともに、自社サービスの強みも盛り込んで、他社との差別化をアピールしましょう。
4.Stimulate(刺激する)
さらに感情を刺激して行動を後押しするステップ。ユーザーに「使ってみたい」という気持ちを高めてもらうのが狙いです。
例えばメルマガ配信ツールのランディングページであれば、見込める効果として「集計分析が簡単なおかげで、改善がしやすくメルマガ経由の売り上げが〇割UPした」「社内でHTMLメールが制作できるようになったので、制作の手間とコストが〇割減らせた」といったような事例形式で紹介する方法があります。
5.Transition(行動に移す)
最後は行動に移すためのステップ。気持ちが高まっているうちにできれば「今すぐ」行動させる(購入などのサブミットをさせる)内容を載せたいところです。期間限定で特典を設けて、今すぐ行動させるという方法もあります。
例えばメルマガ配信ツールのランディングページであれば、ユーザーのニーズで洗い出した「申し込み方法」「操作性」「サポート体制」などとからめて、行動につなげる内容を載せます。
例)
- 〇日間は無料でお試しできます!サポートも万全
- オンラインで申込み完了、最短で1営業日後に利用開始
- お申し込み前の方向けに、お問合せ窓口を設けています
まとめ
ランディングページでのストーリー性を考える上で重要なのは、やはりユーザー目線。広告や検索キーワードをクリックするユーザーの目的や課題を踏まえたストーリー性をもたせれば、きっとサブミットにつながりやすくなります。
また、制作時の仮説と実際のユーザーの動きがあっているかを確認するためにも、ランディングページを制作した後も、効果測定を続けながらブラッシュアップしていくことも大切です。