4つのKPIを見ればブランディング効果はアクセス解析でわかる!

中小企業が「企業として知名度をもっと上げたい」「企業ブランディングにつなげたい」という目的で、コンテンツマーケティングを始めたりコーポレートサイトでプレスリリースを出したりする、なんてケースも多いと思います。

こういったブランディングや認知度度向上のためにWebサイトを運営していると、課題になってくるのが効果測定ではないでしょうか?KPIとして何を見るか、ここが悩みどころですよね。

ブランディングや認知度向上に取り組んでも、すぐに問合せや購入が増えるわけではありません。ですからコンバージョン数をKPIするというのは、無理があります。

とはいえブランディングの効果測定をするには、やはりKPIは必須。KPIがないとPR施策がうまくいったかどうか検証できませんし、次の目標も設定できません。

そこでブランディングの効果測定使えて、アクセス解析で見られる4つのKPIについてまとめました!

ブランディングの効果測定をするときのポイントは2つ

そもそもブランディングとは、商品やサービス、企業の共通イメージをユーザーに認知してもらうとうこと。WebサイトやSNSを使ってコンセプトなどのメッセージを発信して、ブランディングに取り組む企業も増えていますよね。

こうしたブランディングにて、効果測定をするときのポイントは主に2つあります。

  • ブランドを認知したユーザーが増えているか
  • 正しいイメージでユーザーにブランドを認知してもらっているか

この2つを測定するために、Webサイトのアクセス解析でKPIを見ていきましょう。

ブランディングの効果測定に使えるKPI(1)サイトのアクセス数(PV/セッション/ユーザー数)

そもそもブランドがあるということを認知してもらわないと、ブランディングはできません。まず認知度を上げることが、ブランディングの基本です。

Webサイトのアクセス解析では、アクセス数が基本的なKPIになります。PVやセッション、ユーザー数の増加率をアクセス解析で見ていけば、認知度がどのくらいアップしたか把握できるはず。特に新規ユーザーがどのくらい増加したか、というところも注目したいですね。

アクセスしているユーザーの属性も重要です。ブランディング戦略を考えるとき「こんな人に認知してもらいたい」というように想定ターゲットを設定するはずです。アクセス解析ツールでユーザーの性別や年代、地域などの属性もチェックして、しっかりターゲットにリーチできているか検証しましょう。

とはいえアクセス数だけだと、ちょっと数字としては弱いかもしれません。他のKPIも組み合わせて、ブランディング効果を見ていきましょう。

ブランディングの効果測定に使えるKPI(2)検索数

Googleサーチコンソールを使えば、検索エンジンでどんな検索キーワードで検索されているか、また実際にアクセスにつながっているかということが数値でわかります。ブランディングの効果測定では、特に社名や商品名、サービス名で検索されている数をチェックするのが有効です。

この社名やサービス名などで検索されている数も、認知度を測るKPIのひとつとして考えることができます。例えばTVなどのメディアで露出が増えれば、社名やサービス名の検索数は上がるはずです。検索数が多い、つまり認知度が上がっていると言えるわけです。

またPVやセッションでは、Webサイトにアクセスした人のデータしか見られません。でも検索数なら、検索はしたけれどアクセスに至らなかったという人のデータも含まれます。アクセス数より、さらに幅広く認知度を測れるのではないでしょうか。

シンプルに自社に関するキーワードの検索数を見るだけでもいいんですが、検索キーワードの分析もおすすめです。例えば社名と一緒にどんなキーワードで多く検索されているかを調査すれば、企業イメージがポジティブなのかネガティブなのか、といった傾向も見えてくるはずです。

検索数という数値で見られるので、前年比や前月比というように過去のブランディング状況と比較して検証できるところもメリットだと思います。

ブランディングの効果測定に使えるKPI(3)SNS投稿数

BtoC企業においては、SNSでブランディングや認知度を見るというのがすでに標準になってきているように感じます。自社アカウントのフォロワー数や投稿のシェア数もKPIです。それぞれの数値が伸びていれば、ブランディング効果が上がっているという見方もできるのではないでしょうか。

より幅広く世の中のブランディング効果を見るには、検索エンジンと同じく社名や商品名、サービス名が含まれている投稿がどのくらいあるか、という投稿数をKPIにする方法もあります。

検索数と同じく、SNSも投稿内容によってネガティブな場合とポジティブな場合があります。そこで全体の投稿数と合わせてポジティブワードorネガティブワードも含めた検索数でチェックしておくとより詳しく状況がつかめます。この場合フォローやシェアをしていない人の投稿も見られるので、より世の中全体でどう認知されているかがわかります。

SNSに特化したアクセス解析ツール(ソーシャルリスニングツールと一般的に言われています)も最近増えています。こうしたツールであらかじめキーワードを登録しておけば、自動でキーワードが含まれる投稿数をレポートしてくれます。さらに競合他社のキーワードも登録しておけば、他社のブランディング効果と比較することもできます。

本格的にSNSを使ってブランディングに取り組むなら、ソーシャルリスニングツールを使ったSNSのアクセス解析も検討したいところです。

「そこまでの予算がない」「とりあえず現状を知りたい」という場合は、シンプルにSNSで検索してみるだけでもOK。Facebook、Twitterどちらもキーワードや日付で投稿を検索する機能があり、誰でも手軽に投稿数をチェックすることができます。ただしレポート機能はないので、データの保存はちょっと面倒かもしれません。

なおSNSは即時性が高いメディアなので、あまり古い投稿を調べても意味がありません(直近1週間ぐらいが目安でしょうか)。

ブランディングの効果測定に使えるKPI(4)メルマガ登録数や資料ダウンロード数

SNSの投稿数をKPIにする、というやり方はBtoB企業にはやや不向きかもしれません。業界にもよりますが、BtoB企業やサービスはSNSで話題になりにくいので。

BtoB企業の場合「メルマガ会員登録」や「資料ダウンロード」といったフォームを設け、そのコンバージョン数をKPIにするという方法もあります。

問合せよりハードルの低い無料メルマガ登録や資料ダウンロードの数であれば、社名やサービス名を認知して関心を持った人の数を測ることができます。

またメルマガや資料ダウンロードの申し込みの際、「何をきっかけに企業やサービスを知りましたか?「どんな印象を持っていますか?」といったアンケートをとることもできます。

こういった申し込みフォームでは、メールアドレスを入力してもらうことがほとんどだと思います。つまり今後メール経由でさらに顧客ロイヤリティを測るためのアンケートを実施するなど、他のKPIを使ってブランディング効果を見ていくことも可能になります。

KPIをもとに広告効果として社内にアピールする方法もある

アクセス解析をもとに4つのKPIを継続して見ていけば、ブランディング効果がどのくらい出ているか、認知度がどのくらい向上しているか、ということが見えてきます。

ただこうした認知度やブランディングは収益に直接つながらないので、効果が社内にイマイチ伝わりづらい…なんてこともあります。

こんなときは、広告費に換算して考えるという方法もあります。例えば「自社メディアを通じて〇人のユーザーに認知できた。大手メディアに広告を出して同じ効果を出すにはあと〇〇円のコストがかかる」という言い方もできるかもしれません。KPIをうまく活用してWebサイトの効果をしっかりアピールしていきましょう!