マーケティング戦略の要!ペルソナの基本と設定方法
マーケティングでは、どんなユーザーをターゲットにするのかを明確にしておく必要があります。そのための方法として使われるのが、ペルソナです。
マーケティングでは有名な言葉なので、だいたいの意味がわかっている方も多いことでしょう。ただ、ペルソナを正しく使っているケースはあまり多くはありません。曖昧な理解のままでは、期待するほどの効果が出せず、マーケティングをミスリードしてしまう危険性もあるでしょう。
本稿では、ペルソナの基礎知識についてご紹介します。はじめてペルソナをつくる方に向けて、ペルソナ設定のポイントについてもまとめてあります。すでにペルソナを使っている方も、一度設定済みのペルソナをチェックしてみてはいかがでしょうか?
ペルソナはマーケティングの成否を握っています。正しく設定して、効果的にマーケティングを進めていってください。
Contents
ペルソナとは?
ペルソナは理想の顧客像のこと
ペルソナとは、サービスや商品がターゲットとする理想の顧客像のことです。実在する人物ではなく、あくまで架空の人物です。
冒頭でペルソナはマーケティングの成否を握っていると言いましたが、それはなぜなのでしょうか?一つには、ターゲットに的確にリーチできることがあります。ペルソナは、ターゲット層の代表的な特徴を持ち合わせています。ペルソナを対象にマーケティングを行うことで、無駄なくピンポイントな施策が可能になるのです。
もう一つあげられるのが、チーム内で共通認識が持てることです。社内外など、マーケティングに関わる人数が多くなるほど施策がぶれてしまうことがあります。ペルソナがあれば具体的な顧客イメージが共有できますし、ぶれのない首尾一貫したマーケティングが可能になるのです。
ペルソナに盛り込むべき内容
ペルソナに入れるべき内容についてまとめておきましょう。ただし、ここにあげた項目を必ず入れなければいけないわけではありません。具体的な顧客像をつくることができるのであれば、項目については厳密にこだわる必要はありません。
属性 | 年齢や性別、居住地、家族構成、身体的な特徴、職種、雇用形態、年収など。 |
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価値観 | これまでの送ってきた人生や、こだわりなど |
ライフスタイル | 日々の生活リズムや仕事への取り組み方、家族との過ごし方など。 |
口癖、よく言うこと | つい言ってしまう口癖など。 |
興味関心 | どんなことに興味があるのか。情報収集や関わり方についても。 |
最近の悩み | 悩んでいることや、解決したいと思っていること。 |
人生の目標やゴール | 将来の目標など。仕事だけでなく、プライベート面でも。 |
写真やイラスト | 顧客像をイメージしやすくするための人物写真やイラストなど。 |
ペルソナ設定のポイント
実際に作成する時の流れに沿って、ペルソナ設定のポイントについて見ていきましょう。
客観的なデータを集める
ペルソナは、マーケターの想像で作ってはいけません。マーケティング担当者が想像で作ってしまうと、やはりどうしても提供者側の視点になってしまうのです。
ペルソナを作りはじめる時は、まずは客観的で具体性のある情報を集めます。アンケートやインタビュー、レビュー、アクセス分析など。それを基に、ペルソナを作り上げていきましょう。
盛り込む内容を書き出していく
客観的なデータが集められたら、次にペルソナに盛り込む内容を書き出していきましょう。この内容は、可能な限り具体的に記述するようにしてください。具体性がないとイメージがわかないので、ペルソナの効果は期待できません。
ストーリーにする
具体的なデータを参考にしながら、ペルソナのイメージがわきやすい、流れのある文章にしていくのです。例えば、下の文章を見てください。
「ビジネス系のスマホアプリに興味があり、よくチェックしている。通勤時間帯や昼休みを使って、アプリ探しに余念がない。」
これを次のように変えてみましょう。
「職場の同僚から薦められて使い出したランニングアプリで、ずっと取り組みたかったランニングが習慣化できた。それに味をしめて、日ごろの業務もアプリで効率化できないかと画策している。ビジネス系のジャンルを中心に、通勤時間帯や昼休みにアプリを探すのが日課。そのためか、毎月のようにデータ量に制限がかかることもしばしば。」
ここまで書くと、本当に存在している人のように思えますよね。ペルソナの興味関心も具体的になり、日々の行動や悩みまでもイメージできるようになります。細切れの情報から、ストーリーに組み立てていくのです。
まとめ
ペルソナの基本と設定のポイントについて解説しました。なお、ペルソナは1人である必要はありません。場合によっては複数のペルソナを設定してもいいでしょう。ご紹介したポイントを参考にしていただき、ペルソナを活用していただければと思います。