校閲者必見!Webライティングの校閲と評価のポイント
Webライティングの校閲と評価にはそれぞれポイントがあります。ただし、Webライティングの校閲には向いている人と向いていない人がいるので、校閲に向いている人を社内で探して仕事を任せるのが良いでしょう。そういった適性のある方が、校閲の注意点やWebライターとの接し方に気を付けながら仕事をしていけば、良い校閲者として成長できると思います。
Contents
Webライティングの校閲に向いている人
論理的に考えることができる
文章の論理構成を正しく捉えることができるか否かは、Webライティングの校閲を行う上で最も基礎的な能力の1つだと言えます。また、最も重要な能力だと言っても良いかもしれません。論理的なライティング文章は読み手であるユーザーの負担を減らします。逆に、論理的でない文章は読み手が意味を把握するために労力を割かないといけないので、相手に非常に大きなストレスを与えてしまいます。例えばこれが、読書であれば読み手はある程度我慢して付き合ってくれるかもしれません。なぜなら、自分がお金を払って購入した本だからです。ただし、Webであれば話は別です。「意味が分からない」「つまらない」と判断したユーザーは、即座にそのページから離脱してしまいます。よって、論理的な文章でライティングされていることは非常に重要です。
正しい日本語が使える
論理的な文章の上に、正しい日本語が扱えるか否かは文章全体の完成度に大きな影響を与えます。例え論理的に正しい文章であっても、稚拙な表現を使っていては読み手の印象を悪くしてしまいます。正しい日本語、美しい日本語を扱えるか否かは、Webライティングの校閲者には必須のスキルだと言えます。最低限論理的でさえあれば、少なくとも相手の理解を妨げるようなことにはなりません。また、メディアの規模が小さく読み手も少ない状態であれば、影響力も小さいでしょう。これが、100万PVや1,000万PVとメディアが大きくなるにつれて、ライティング文章全体の完成度は大きな影響を持ってきます。
文章を読み続けるのが苦では無い
Webに限った話ではありませんが、校閲者である以上一日の内に数多くの文章を読むことも少なくありません。それを毎日、毎週と続けるわけですから、やはり文章を読むことに抵抗感がある方だとWebライティングの校閲者として仕事をするのは難しいと言えます。この校閲の仕事をされている方に話を聞いていて多いのは、ライティングを外注している場合、文章力が高い方もいれば、低い方もいます。そういった方々の文章を日々読み続けていると、文章を読み続けるのが得意な方であっても、やはり苦痛を感じる瞬間はあるとのことでした。そうでない方であれば、余計にストレスを感じることが多く、場合によっては手を抜かれてしまうこともあるでしょう。
特定分野に精通した知識がある
論理的で、正しい日本語が扱えれば、多くの場合文章を読みこなすことができます。ただし、やはり校閲者として専門分野を持っているか否かは、校閲者としての自信につながります。また、文章読解の作業効率も高めることができます。そういう意味で、日々自己投資を怠らず、勉強し続けられる人は校閲者に向いていると言えます。更に言えば、法律や医療の分野であれば、正しい知識を持っていないとメディアの価値を毀損するリスクがあります。よって、情報の正確性を意識していくことは校閲者として大事な心構えと言えるでしょう。
Webライティングの校閲の際の注意点
指示内容の整合性
指定したタイトルの内容でライティングができているか。最も基本的なチェック項目となります。ここに関しては、事後のチェックよりも、事前の指示の出し方の方が重要です。実際にライティングに入る前に、ライティング全体の骨子を書かせてWebライターに提出させることで、ライティング後の双方の意図のズレを防ぐことができます。1,000字のライティングであれば200字程度、5,000字のライティングであれば1,000字程度と、大体1/5の文量で要約を書いてもらえれば、実際のライティング結果と大きくズレることはありません。
論理や日本語の美しさ
上述した論理的思考や日本語力を駆使して、ライティングクオリティを確認する作業となります。読み手の満足度に大きな影響を与える文章の確認になるので、作業を怠らずに丁寧に内容を見ていきましょう。校閲の上級者であれば、自身の経験も豊富なので文章をそのまま読みながら校閲をしていけば問題ないと思います。ただし、校閲の初級者であれば、社内の上級者に相談してチェックリストを作り、そのチェックリストに沿ってライティング内容を校閲していくと良いでしょう。最初は面倒に感じるとは思いますが、何事もステップを踏んで正しく作業を行うことで、校閲者としての成長スピードも早めることができます。
SEOキーワード
紙のライティングとの違いになりますが、WebライティングはSEOを前提としたライティングとなります。詳しくは、「効果的なコンテンツSEOに欠かせない内部SEO施策と外部SEO施策の手順」でご紹介していますが、特に重要なのはタイトルにキーワードが含まれていること。これは大前提となります。その上で、サブタイトルにもキーワードを含めて下さい。例えば、このページで言えば、「校閲者必見!Webライティングの校閲と評価について」となり、各サブタイトルには基本的に「Webライティング」と「校閲」を入れるようにしています。ただし、最後の「Webライターとの接し方」については、無理矢理「Webライティング」と「校閲」を入れようとすると、本文とのギャップが生じてしまうので入れていません。それでも、「Webライター」という関連キーワードは含めています。
これはあくまで一例ですが実際の現場では、WEBライターから納品された記事がこのようなSEOの原則に沿っているか、逆にSEOを意識しすぎて読者を置き去りにした文章になっていないかのチェックも校閲者に委ねられるシーンが多いです。
重複コンテンツの割合
どんなに優れた文章であろうと、人の文章を盗用していてはGoogleからの評価を高めることはできません。Googleの評価を高められないどころか、盗用された相手から訴えられてしまうこともあります。よって、納品されたライティング記事が他社からコピーされたものでないかどうかは必ず確認しましょう。尚、作業プロセスとしては、最初にこの重複チェックを行っておくことをお勧めします。細かい文章チェックを全て終えた後で、実は他社サイトからのコピーだったと気付くと、その作業が全て無駄になってしまうからです。
Webライターとの接し方
具体的な指示やフィードバックを出す
Webライティングの校閲者としてライターと長期的に良好な関係を築いていくために、日々のやり取りを丁寧に行うことは欠かせません。指示は具体的に、フィードバックもきちんとポイントをおさえたやり取りを心掛けましょう。特に最初の指示が曖昧だとWebライターもストレスを感じてしまいます。入口が一番重要なので、ここで手を抜かずにWebライターとコミュニケーションを丁寧に図っていきましょう。
迅速なコミュニケーション対応を心掛ける
逆の立ち場になればすぐにイメージがつくかと思いますが、コミュニケーションの遅さは相手の印象を悪くするだけです。自分の優先度が低いのかな?と残念に思われてしまう可能性もあるので、迅速に対応をしましょう。当然社内で仕事をしていれば、タスクが重なり非常に忙しくなる時期もあるでしょう。そのような時でも、現在の状況を素直に伝えて、一言「○○日までには確認しますね」と伝えるだけでも、相手の心理的なストレスは軽減します。
1人の人間として心情を汲む
Webライターも当たり前ながら人なので、作業人の一人として雑に扱うのではなく、自社の大切な社員を扱うのと同じ対応をしてあげましょう。クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングがあることで、多少雑に扱っても代えがすぐにきくと思われる方もいるかもしれません。ただし、悪評はすぐに広まりやすく、上述のクラウドソーシング系のサービスにも口コミ機能があるので、丁寧な対応はしておいて損をすることはありません。
クオリティに対しては正当に評価する
アウトプットに対して正当に評価をしてもらえるとWebライターが感じれば、彼らは高いモチベーションを持ってライティングに取り組みます。それらを言葉で伝えるだけでも、Webライターはやる気をもって次のライティングに取り組んでくれます。その上で、評価ポイントも具体的に整えて、都度ごとに適切な報酬増を行っていくことで更にモチベーションを高めることができます。
おわりに
校閲という仕事は決して簡単な仕事ではありません。そもそも適性や能力が結果に大きな影響を与えるので、誰でもできる仕事ではないと思います。中途採用で校閲や編集ができる方を採用しようとしても、紙の経験がある方は多くても、Webメディアの経験となるとまだまだ数が少ないのが現状です。よって、上述のようなポイントをおさえつつ、校閲者が社内で育つように投資をしていくことが重要だと言えます。