新旧ロゴ比較&リニューアル後のロゴデザインを徹底調査!
経営理念や志など、その企業の想いが込められたロゴは、企業の成長や発展に伴いロゴも新たにリニューアルされることがしばしばありますが、実際にはどのようなデザインを用いて表現されているのでしょうか。
今回は、2018年・2019年の直近でロゴを刷新した4つの企業を例に挙げ、新旧ロゴの変化を比較していきたいと思います。
ロゴに込められた意味などから、リニューアル後のデザインにどう反映されているのかを探っていきましょう。
Contents
株式会社楽天 - 4つの意味をワンポイントでシンプルに表現
株式会社楽天が現在のロゴへリニューアルしたのは2018年ですが、2017年にも一度ロゴを変更しており、2年連続でのロゴリニューアルを実施しています。
2017年時は漢字表記の「楽天」からローマ字表記の「Rakuten」へ、そして2018年にさらにデザインを変更し現在のロゴとなりました。
これまで赤色+黒色の2色だったロゴを赤一色に変更したことで、楽天のコーポレートカラーを強く感じられるロゴとなりました。
また、現在のロゴは「一」をモチーフとしており、そこには「はじまり」「ひとつになる」「一番・最高」「唯一」という4つの意味を込めているそうです。企業の想いをロゴの中でどう表現するかという部分を非常にシンプルに表現しています。
ロゴマークは「Rakuten」の下に「一」を配置しており、左から右へ向かって細くなっていくその形は、「疾走感」や「向上心」などを連想させられますね。
ロゴタイプはやや縦長に調整され、旧ロゴと比較するとスタイリッシュさも足されているような感じがします。
コーポレートカラーの赤色と相まって、リニューアル後は勢いと力強さを感じるロゴになっていると思います。
株式会社Zeal - これまでの力強さにスマートさをプラス
こちらはつい最近リニューアルを実施した企業です。
コーポレートカラーの変更に伴い、ロゴも一新したとのこと。
ロゴマークとロゴタイプの配置など、ベースとなる部分に大幅な変更はありませんが全体的にスマートな印象へと変化を遂げています。
コーポレートカラーが赤色から青色へ変更され、モチーフとなる炎のロゴマークはイラスト寄りな形からアイコン寄りなデザインへ。合わせて、ロゴタイプも角ゴシックから角のないやや細めのフォントへ変更となっています。
「a」の形が特にかわいいと思いました。最近の流行りを感じさせながらも、オリジナリティが垣間見えるロゴタイプのデザインです。
ロゴには「これまでと変わらず”熱狂(炎)”を大事にしながらも、より洗練されたプロフェッショナルチームへ」という企業の想いが込められているとのことです。
新ロゴで旧ロゴの力強さを残しつつ、洗練された印象をプラス。企業の想いをロゴのデザインへうまく反映している一例です。
株式会社gumi – 様々な場面での使用を想定したロゴデザイン
旧ロゴと比較すると、大幅なイメージチェンジがなされているパターンではないでしょうか。
新ロゴでは、ロゴマークのデザインが全くといっていいほど変化しています。
まず、リニューアル後のロゴは赤一色に変更をおこなっています。エネルギッシュな印象のほか、日本発という意味を込め赤色を選択しているそうです。
キャッチの入り方やフォントもオシャレで、ロゴのポイントにもなっていますね。
さらに面白いのが、ロゴタイプの周りの枠線のようなデザインの部分。様々な場面での使用を想定した可変型のロゴマークのため、名刺やサイトデザインの際フレームのように配置して、デザインの一部としての利用もできるとのこと。単色ロゴのため、モノクロ等での使用もしやすく汎用性がありそうです。
ロゴをロゴの役割だけで終わらせるのではなく、デザインのアクセントにも活用してしまおうという発想は新しいなと感じました。
キリンカルテシステム株式会社 - 「伝統的」と「新しさ」をロゴで表現
キリンのロゴマークが印象的なキリンカルテシステム株式会社のロゴ。
旧ロゴと比べると、モチーフのキリンのマークが抽象化され、ロゴタイプは明朝体だったものをゴシック寄りに変更しています。
ロゴマーク+ロゴタイプの型式はそのままに、旧ロゴと比較するとかわいらしくポップな印象に変化を遂げています。
日本の伝統文化である「折り紙」をイメージしたイラストの反面、ロゴタイプは電光掲示板等を意識しているとのことです。
“医療業界のこれまでの技術を大切にし、これからの技術の発展を願う”という意味を「アナログ」と「デジタル」という正反対のキーワードで表現している、面白いデザインです。
まとめ
今回は、4社をもとにロゴのリニューアルについて見ていきました。旧ロゴの雰囲気を残しつつリニューアルを行うものもあれば、旧ロゴから大きく変更を加えたものも見受けられました。
リニューアルを介してイメージを大幅に変えるのか、あるいはこれまでの雰囲気を引き継ぐのかを検討しながら、ロゴの使用場面を想定したり、ロゴに込める”意味”から別の切り口を見つけることもデザインの幅を広げる一つの方法となりそうです。