今からコンテンツマーケティングを始めるなら知っておくべき4つの事例
インターネットが普及し、Webサイトが急速な増加をする中で情報も溢れ、多様化してきています。今までは、企業側が広告をテレビで流し、ラジオで流し、インターネットで流しと、企業から消費者への一方的なマーケティング手法に偏っていましたが、現在では消費者が自身で情報を収集し、必要な情報だけをフィルタリングすることで最終的に購買行動につながっています。
そのため、企業側としても消費者にインターネット上から自分たちを見つけてもらう、しかけを行う必要がでてきました。そのマーケティング手法が、コンテンツマーケティングです。
とはいえ、言葉だけではわかりにくい部分もあるかと思います。そこで今回は、今からコンテンツマーケティングを始める方の目標となるような事例を4つご紹介していきたいと思います。
コンテンツマーケティングについての詳細は「今更聞けない「コンテンツマーケティング」の基本の基本」でご紹介していますので、そちらをご確認ください。
歯医者が教える歯のブログ
神奈川に歯医者さんである、おかざき歯科が作る「歯に悩みを抱える方が解決したい情報を知ることができるブログ」です。情報としては、歯の悩みである「虫歯治療」や「親知らず」、「インプラント」など、細かな情報がコンテンツとして取り揃えられているのが特徴です。
月間500万PVを達成し、毎月新規での来院数は100名以上となっています。
検索順位も“親知らず 抜歯”や”歯茎 痛み“などでは検索順位は1位に表示され、SEOもハイレベルなものになっています。専門の歯科医自身が、コンテンツを作成することで、信憑性や安心感も向上し、患者の獲得につながっていると考えられます。
ニキペディア
CMでおなじみのスキンケア商品「プロアクティブ」を販売する、ガシーレンカージャパン株式会社が作るニキビやスキントラブルなどの情報に特化したオウンドメディアです。広告収益のためのオウンドメディアであれば100万PV以上は必要ですが、昨年の月間PVは20万超。しかし最終的な自社商品販売へつなげることを念頭においており、コンバージョン率も「ニキペディア」経由では1.2%と、ウェブ広告が0.1%前後なことと比較しても、売上に大きく貢献しています。
検索順位も“ニキビ 跡”など基本的な検索ワードで上位表示されるようになっています。
過去のマーケティング手法であるテレビCMなどから商品購入という流れだけでは、立ち行かなくなってきていた状況で、コンテンツマーケティングがさらなる売上の柱になる可能性は大いに高いと考えられます。
ライフネットジャーナルオンライン
http://media.lifenet-seimei.co.jp/
若い方ならご存知の方も多い、インターネットだけで生命保険が加入できる「ライフネット生命」が運営するオウンドメディアです。ライフネットジャーナルオンラインはオウンドメディアとしては特徴的なコンテンツを配信しています。保険会社なので、保険のことや、見直しなど一般的な保険の情報を軸にコンテンツを作っているというよりは、人生や生き方、お金のこと、出口社長、岩瀬副社長の著名人との対弾など、あらゆる視点から、生きることの楽しさを伝え、刺激してくれるコンテンツとなっており、このコンテンツのほとんどが最終的に保険を考えさせる内容になっているのもおもしろいと感じられます。2014年からスタートし、半月で累計PVは47万PV、15万UUに達しており、滞在時間も2分10秒ほどの結果がでています。検索キーワードで保険関連キーワードで検索してもライフネットジャーナルオンラインが上位表示されることはほとんどありません。その分、生き方や仕事、お金などずっと使われるテーマのキーワードでの流入が狙っている可能性が高いと考えられます。
保険という長い期間利用するものだからこそ、長い時間をかけてオウンドメディアを作り上げていくのではないかと思います。
BASE U
無料で簡単にネットショップがオープンできる「BASE」が運営するオウンドメディアです。楽天、ヤフー、アマゾンなどネットショップを開くことができるプラットフォームは多数存在し、競争も激化しています。そんな中で「BASE U」では、ネットショップオーナー向けのノウハウである売り上げ向上の秘訣や、ネットショップでの専門用、新規ユーザー向けにネットショップを開業するための情報などを提供しています。2015年には月間PVで15万PVを達成しており、2014年と比較し150%も増えています。BASEの主な狙いは、最終的には新規ユーザーの獲得ですが、主に重点を置いているのは、「既存顧客との信頼構築」だそうです。BASE Uを通して、信頼関係を強固なものにすることで、新規ユーザーは獲得できると考えられています.
出品者がいることで成り立つネットショップサイトの運営は、出品者との関係が一番大切になってきますし、今後もさらにサービスが向上していくことが想像できます。
まとめ
事例を見ていただいてお分かりの通り、自社の商品やサービスに関係なく、良質かつ必要なコンテンツをユーザーに提供することによって、オウンドメディアが大きな広告の役割を果たしてくれることは間違いありません。まだ取り組んでいない企業でも、その企業の持つノウハウは必ず必要とするユーザーがいるに違いありません。これからコンテンツマーケティングを通して、新しい広告媒体、営業手法を作り上げていくことも視野にいれていきましょう。