オウンドメディア構築に特化した2つのCMSとMA

オウンドメディア構築に特化した2つのCMSとMA

CMSとは、Contents Management Systemの略で、そのまま直訳すると「コンテンツを管理するシステム」です。要するに、一度CMSでWEBサイトやWEBメディアを構築してしまえば、HTMLやCSSの知識が無くても管理画面からテキストや画像を簡単に登録して、コンテンツを更新できるシステムのことです。オウンドメディアは日々ユーザーにとって役立つ情報を、定期的に更新していく必要があります。その際、エンジニアやデザイナーの手を借りずともサイトが更新できるCMSはとても便利です。本日は最も有名なWordPressから統合型マーケティングツールとしてのHubSpotやSATORIまで、オウンドメディアを構築する上でのおすすめのCMSやマーケティングオートメーションをご紹介します。

WordPressがオウンドメディアの構築に適している理由

WordPressがオウンドメディアの構築に適している理

無料のデザインテーマが豊富

WordPressは世界で最も利用されているCMSなので、有料・無料で無数のデザインテンプレートが手に入ります。無料と聞くと、どうしてもクオリティが低いイメージがつきまといます。ところが、バズ部が提供しているようなコンテンツマーケティングのためのWordPressテーマ「Xeory」など、無料とは思えないようなデザインテンプレートもあります。また、「オウンドメディア 無料 WordPress」などのキーワードで検索を行うと、様々なデザインテンプレートを目にすることができます。WordPressであれば、社内にデザイナーがいない場合でも、デザインリニューアルを行うことが可能です。

プラグインの数が豊富

プラグインとはGoogle ChromeやFirefoxにもある拡張機能と同じイメージです。無数のプラグインの中から、目的にあったプラグインを追加することでオウンドメディアを様々にカスタマイズすることができます。例えば、問い合わせフォームを簡単に作れるプラグインや、記事下に関連記事を表示できるプラグインなど。あるいは、スパムコメントを自動的に排除してくれたり、SEO用にmeta情報を簡単に入力できるようにしてくれるプラグインなど。世界中のデザイナーやエンジニアがプラグインを開発して競うように公開してくれているので、本当に多種多様なプラグインがあります。

SEOに適した仕組み

かつてGoogleの検索エンジンのスパム対策チームリーダーだったマット・カッツ氏が、「WordPressはSEOの手法の80%から90%を解決するもの」だと絶賛していたほど、WordPressはSEOに最適化されたCMSとして認知されています。

(参考)Googleで働くSEO専門家も推奨するWordPressのSEO効果 | ホームページ制作 Webデザイン事務所 ハイファイブクリエイト

SEO強化用のプラグインが豊富であるというだけではなく、WordPressで記事を投稿すればカテゴリーなどの情報をもとに内部リンクを常に最適化してくれるのが大きいと言えます。当然ながら内部SEOがしっかりしているだけでは、SEOで上位表示されることは難しいです。ただし、内部SEOが適切に行うことは必須のSEO対策の1つではあるため、やはりその効果は大きいと言えます。

Movable Typeがオウンドメディアの構築に適している理由

Movable Typeがオウンドメディアの構築に適している理由

静的なページでコンテンツが作れる

WordPressはページが動的に生成されますが、Movable Typeはページを静的に生成することができるCMSです。その結果、ユーザーがアクセスする際にサーバーで出力するという処理が必要ありません。このことから、アクセス数が多いホームページでも負荷をあまりかけることなく運用できるというのが、Movable Typeのメリットの1つです。もちろん、WordPressと同じようにphp等でページを生成することもできます。

静的に生成されたHTMLはメンテナンスがしやすいので、社内にWEBデザイナーはいるが、システムエンジニアがいないなどの場合には扱いやすいと思います。また、何らかのトラブルがあった時に最悪ログが残るという点もメリットの1つとしてあげられます。

有料だがライセンス料を払うことでサポートがある

WordPressは無料で利用ができるCMSですが、当然ながら全て自己責任で開発・運用していく必要があります。仮に分からないことがあったり、データに不具合が発生した場合でも自分で解決しなくてはいけません。あるいは、デザインやシステム業者に都度依頼して解決してもらう必要があります。Movable Typeは有料ですが下記のようなサポートを受けることができます。

  • 管理画面の操作や設定についての不明点に答えてくれる。
  • インストールやアップグレードについての不明点に答えてくれる。
  • 動作不良が起きた時に対応してくれる。
  • 製品仕様についての不明点に答えてくれる。

などを質問することができます。

(参考)「テクニカルサポート利用方法」シックス・アパート株式会社

プラットフォーム型MAもオウンドメディア構築に利用可能

プラットフォーム型MAもオウンドメディア構築に利用可能

ここ数年、WEBマーケティング業界では日々認知度が高くなっているマーケティングオートメーションでも、オウンドメディアの構築に便利な機能プラットフォーム型のものがあります。ただし、マーケティングオートメーション自体は、WordPressやMovable Typeと違いコンテンツ作成がメインではなく、リードの獲得や育成を通して統合的にマーケティングを行っていくものなので、導入する際はオウンドメディアの構築だけに話を留めず、自社のマーケティングフローを整理整頓していく必要があります。それらを頭の片隅に置いてもらいつつ、マーケティングオートメーションを提供している企業の中から3つを選んでご紹介していきます。

HubSpot

HubSpot

https://www.hubspot.jp/

CMS機能に優れ、主にリードジェネレーション領域に強みを持ちます。サイト内でも紹介されているように、インバウンドマーケティングに必要な機能を全て持っており、管理画面上から簡単にコンテンツが作れます。ブログページの作成だけではなく、ランディングページやEメールコンテンツを作成するツールなど様々です。SEO機能も備わっているので、どのようなキーワードでページを作っていったらよいのかも教えてくれます。そこから獲得したユーザーを管理して育てていけるのがマーケティングオートメーションの強みと言えます。

Market

Market

https://jp.marketo.com/

MarketはHubSpotと比較するとコンテンツを作るというCMSの部分が少し弱いと言えます。ランディングページやお問い合わせフォームは簡単に作れるものの、HubSpotと異なりブログページの作成ができません。また、SEO機能による最適なキーワードの提示といった機能もありません。その代わり、FacebookやGDNなどの広告管理機能が備わっているので、リスティング広告やディスプレイ広告などの有料広告を運用している企業におすすめのマーケティングオートメーションと言えます。

SATORI

SATORI

https://satori.marketing/

SATORIも同じくリードジェネレーション領域に強みを持ち、それを自社の特徴としてWEBサイト上でも明確に打ち出しています。HubSpotやMarketと比較してソーシャルメディアの管理機能が無いものの、クロスドメイン管理機能などが備わっています。管理画面上ではブログページの作成、問い合わせフォームの作成はもちろんですが、ランディングページも作成できます。HubSpotやMarketと比較すると、月額費用が安いのも特徴の1つと言えます。(2017年1月時点の各社サイト内情報より)

おわりに

以上ご紹介したそれぞれのシステムは、コンテンツを作り続けるというオウンドメディアのアウトプット部分を効率的にサポートしてくれるシステムであり、それ自体でオウンドメディアを構築すれば価値が生まれるというものではありません。オウンドメディアの価値はあくまでコンテンツにあるのはその通りですが、やはり日々のオペレーションの中でコンテンツを効率的に投稿できるCMSの存在は欠かせないので、オウンドメディアを構築する際は是非上記でご案内したようなCMSやマーケティングオートメーションでの構築を検討してみましょう。