国内の成功事例から学ぶ、オウンドメディア成功のポイント
近年はコンテンツマーケティングが注目を集めています。その中でも、オウンドメディアは最も良く使われている方法でしょう。国内外問わず、成功事例も多く出てきています。
本稿では、オウンドメディアの成功事例を5つご紹介します。オウンドメディアを制作・運用するときに参考になるポイントについても見ていきたいと思います。
オウンドメディアをこれから立ち上げる方や、すでにオウンドメディアを運用している方にも参考にしていただければ幸いです。
Contents
オウンドメディアとは?
本題に入る前に、オウンドメディアについて簡単に復習しておきましょう。オウンドメディアとは、企業やブランド、アプリなどが所有して運営するタイプのメディアのことです。「所有している(オウンド)」と「情報媒体(メディア)」を足して、そのように呼ばれています。
ブログ形式で提供されることが多く、ユーザー(見込み顧客)にとってためになる情報を提供することで、関係を構築していくことを主な目的としています。
なお、オウンドメディアはコンテンツマーケティングと同じものだと思っている人も多いようです。オウンドメディアはコンテンツマーケティングの数ある手法の中の一つで、同じ意味ではありません。
オウンドメディアの詳細については「オウンドメディアとは?特徴やコンテンツマーケティングとの違い」記事をご覧ください。
国内のオウンドメディア成功事例5選
前置きはそのくらいにして、早速オウンドメディアの成功事例について見ていきましょう。今回は日本国内の事例に絞って、成功のポイントとともにご紹介していきます。
土屋鞄製造所
土屋鞄製造所は、1965年に創業した革製品の製造会社です。もともとはランドセルから事業がはじまっていて、現在でも最も人気のあるランドセルブランドの一つです。今ではランドセル以外にも、バッグや財布、コインケースなどの小物まで取り扱っています。
土屋鞄製造所は、公式サイト内にブログ形式のオウンドメディアを持っています。自社ブログと聞くと、製品の紹介やニュースなどを発信している場合がほとんどですが、土屋鞄製造所のブログはそれとは全く異なっています。写真を大きくあしらってあり、その間に印象に残る文章が配置されています。製品そのものではなく、製品が彩る日常を上手に描いています。
ブログの他にも、土屋鞄製造所のものづくりを伝えるライブラリーページもあります。工場の風景や従業員の様子を紹介するなどして、ユーザーとの関係を築いていく方針がハッキリと見てとれます。InstagramやFacebookなど、SNSを利用したマーケティングも上手ですね。ハッシュタグの利用や、ユーザーと積極的にコミュニケーションを取っているところも参考になります。
TABI LABO
Facebookなどのソーシャルメディアでバズる記事を多数配信している、TABI LABO。2014年にオープンしたばかりですが、オウンドメディアの代表格とも言える存在になりました。
TABI LABOは「LIFE」や「TRAVEL」、「FOOD」などのカテゴリーの記事を配信しています。一貫しているのは、ユーザーの印象に残る、刺さる記事を提供していること。感情に訴えかけるなど、SNSで拡散されるための勘所をうまくおさえています。
TABI LABOはページのデザインもシンプル。デザインの装飾も少なく、コンテンツを読むことに集中できるよう配慮してあります。オウンドメディアはコンテンツの質が重要だとよく言われますが、TABI LABOはそれを体現している大変良い事例です。
WACOAL BODY BOOK
ワコールが運営しているオウンドメディアです。女性をターゲットとしていて、エクササイズや美容など役立つ情報が数多く提供されています。
WACOAL BODY BOOKの特徴としては、積極的に特集が組まれていることがあげられます。「教えて、ドクター!」や「美の流儀」などの特集があり、内容も充実しています。執筆者のプロフィールも表示されていて、ユーザーとしても安心して記事を読むことができますね。
その他にも充実したコンテンツがあり、エッセイや「からだ用語辞典」などの用語集も提供されています。
SUUMOジャーナル
リクルートが提供しているサービス、SUUMOのオウンドメディアです。賃貸やリフォーム、地域の情報を中心にコンテンツが配信されています。
SUUMOジャーナルは記事数も多く、1日に数件の記事が公開されているなど更新頻度も高いです。地域に根ざしたサービスだからこそ、記事数が多いことは大切です。というのも、スモールワードを拾うことでロングテールSEOにつながるからです。
北欧、暮らしの道具店
株式会社クラシコムが運営しているオウンドメディアです。オウンドメディアとECが併設されている、メディアコマースとして有名な事例です。コンテンツは、コラムなどの「読みもの」カテゴリーと「お買いもの」カテゴリーから構成されています。
取り扱っているのは、インテリアやキッチン用品、生活日用品など。自社製品ではないので厳密にはオウンドメディアとは呼べないかもしれませんが、メディアとECを上手にミックスしてあるところは参考になります。
まとめ
ご存じの通り、いまではオウンドメディアはネット上に乱立しています。さまざまなオウンドメディアがあり、マーケティング戦略と照らし合わせながら方針やデザイン、提供するコンテンツを決めていく必要があります。リスティングなどの短期的に結果の出るマーケティングとは異なり、粘り強く継続していくことも求められます。運用体制をしっかりとしながら、効果の上がるオウンドメディアを目指していただければと思います。